インド企業に出資、
天然ガス供給事業に参画
4カ国目の海外事業、
静岡ガスの知見と経験、技術を活かす
インドで天然ガス供給事業を展開するIRM Energy Limited(以下、IRM社)に出資し、業務提携しています。当社の海外事業展開は、シンガポール、タイ、インドネシアに続く4カ国目となり、東南アジア以外では初めてのエリアです。
齊藤 良太Ryota Saito
グローバル・エネルギー本部
海外事業部 海外担当
OUTLINE
事業概要
IRM社はインド西部のグジャラート州、北西部のパンジャブ州、南部のタミル・ナドゥ州の3州、計4地域で、都市ガス・コンセッション事業※を展開。主に自動車用圧縮天然ガス(CNG)ステーションの運営や、家庭用・産業用のお客さまに導管を通じて都市ガスを供給しています。当社が日本国内で長年培ってきたノウハウ、エネルギーの高度利用や、省エネルギーの知見を活かし、産業用の需要の開拓を中心に取り組んでいます。都市ガス利用の普及拡大を目指すIRM社と協働することによって、海外事業における新しい価値を創出しています。
※コンセッション事業:ある特定の地理的もしくは事業範囲において、事業者が独占的な営業権を付与されて事業を運営する方式
発展し続けるインドで
エネルギー課題に向き合う
インドは経済成長に伴ってエネルギーの需要が拡大しています。世界中で脱炭素・カーボンニュートラルを目指す中、インド政府も大気汚染の抑制や温室効果ガスの排出削減に向けて天然ガスの利用拡大を積極的に推進しています。現地視察を通じ、我々の技術やノウハウを活かしてもらえるチャンスがあると判断しました。IRM社は独占供給権を得てガス事業を展開していますが、独占である以上、数年で何万世帯にガスを届けなければならないといったノルマが課せられます。それを達成するために、彼らが困っていれば一緒に考えますし、例えば、供給エリアに新しい工場ができるとなれば、静岡での実績と照らし合わせて助言するなど、どのセグメントでも支援できると思っています。それだけの知見を有した、素晴らしい人材が社内には集まっています。
技術や人材を
コーディネートして輸出する
私が海外事業部で主担当者として手がけた最初のプロジェクトです。インドの現状から、IRM社や現地の課題を見つけ、当社が貢献できる場面を見極める。どのような技術や人材を投入し、その結果、将来はどうなるのか。商社のように、ビジネスモデルを構築し、コーディネートする仕事といえるかもしれません。当社が活躍できる場、人々に喜んでもらえる場、経済的なリターンが期待できる場、それをつなぐのが海外事業だと思っています。コロナ禍にあってIRM社とのファーストコンタクトはWeb会議でしたが、やはり行かないとわからないことがたくさんあります。現地へ行けば、人々のバイタリティを感じますし、我々も負けていられないという気持ちにさせられ、励みにもなります。
STAFF VOICE
海外事業だからこそ広がる可能性もある
海外事業は当社にとって大きな可能性を秘めた分野です。「地域の皆さまと共につくる新しい価値創造のサイクル」という2030年ビジョンを掲げ、「地域共創」の実現を目指していますが、インドの供給エリアも「地域」の一つと捉えています。そのような新しい地域では、提案と工夫次第で、“SHIZGAS”の名を知ってもらうチャンスがありますし、リーディングカンパニーになることも夢ではありません。当社の海外事業で世間を驚かせたい、今やらなければ一生できない、そんな気概を持って業務にあたっていきたいと思います。