テーマ 現代と江戸時代に共通するまちづくりの秘訣はあるか?
現代の静岡でまちづくりや山間地の文化伝承に関わるゲストのお二人と、静岡市歴史博物館の中村館長との対話から、その共通点や江戸時代から学ぶポイントを探る。




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現代の静岡でまちづくりや山間地の文化伝承に関わるゲストのお二人と、静岡市歴史博物館の中村館長との対話から、その共通点や江戸時代から学ぶポイントを探る。
今年最後のBRIDGE SHIZUOKAは、いつもの会場を飛び出し、2023年1月にグランドオープンする静岡市歴史博物館を会場に開催しました。いま‘歴史が熱い’静岡とあって、申し込み開始から異例の速さで定員に達し30~70代の20名方が、歴史的な場所でありながら開放的な空間が広がる会場に集いました。
新たにモデレーターをお任せすることになった片川乃里子さんのごあいさつからイベントスタート。はじめに、BRIDGE SHIZUOKAのテーマである「まちづくり」の‘まち’とはどこを指すのか中村館長のお話をもとに考えました。そもそも‘まち’は人や物が集まって自然に生まれたところ。さらに発展するために、山間部から人が入ってくるようにする。すると今度は山間部が疲弊する。両方を発展させることは、昔からの永遠の課題であることを知りました。
今回のゲストは、現代の静岡の都市部と山間部において「まちづくり」に取り組んでいるお二人。山田さんは静岡市中山間地・通称オクシズにある井川を中心に、山とまちをつなぐ活動をしています。伝統文化や暮らしを受け継ぐため、地域の方といっしょに楽しみながら情報や生産物をまちに届ける取り組みをしています。山梨さんは、人と人とがつながり、自然に挨拶が行き交い、会話が生まれる人情深いまちづくりを建築家としての技術やアイデアを活かし、周りの方との調和も大切にしながら進めています。山間部の生産物が人情のまちにでてきて、さらに大きな流れとなり、面的につながってく。二人が掛け合わさることが、まさにまちづくりの秘訣になると未来を感じました。
後半は、グループに分かれて「未来に向けてまちづくりには何か必要か」「そのために自分が踏み出せる一歩は何か」を考えました。一人ひとりが自分ごととして、静岡の未来について考え、熱いディスカッションで盛り上がりました。
先人が築いた歴史の積み重ねにより、現在のまちの姿があります。そして、今の自分たちの積み重ねも歴史になっていきます。今回の静岡市歴史博物館でのBRIDGE SHIZUOKAが、静岡の過去を学び今を知る、そして未来を考える機会となることを願っています。