静岡市葵区北番町に製茶問屋さんがあるんだよ!
茶師十段のスペシャリストがこだわりのお茶をつくっているんだって!
おいしいお茶への秘密に迫ってみるかもー!
静岡市葵区北番町で製茶問屋の前田幸太郎商店さんを発見!
お茶のとっても良い香りがしてきたよー。
文男さん、こんにちは。さっそくですが、前田幸太郎商店について教えてください。
こんにちは。前田幸太郎商店は祖父の前田幸太郎が1929年に創業した製茶問屋だよ。
製茶問屋は、茶畑でとれたままの茶葉(以下「荒茶」)を火入れ加工した後、数種類の茶葉をブレンドして一般的に販売されるお茶をつくっているんだ。
創業93年も続いている老舗の製茶問屋なんだね!
文男さんはどうして茶師になろうと思ったの?
祖父や父が製茶の仕事をしていて、祖父から製茶の仕事をしないかと勧められていたんだ。
でも、最初はあまり興味がなくて、大学を出て横浜の電気メーカーに就職したんだよ。
就職後も茶業を熱心に勧められ、だんだん静岡の地場産業を盛り上げたいという思いが芽生えてきて、静岡に戻って家業を継ぐことしたんだ。
そこから飲んだ人がほっと一息つける美味しいお茶を提供したいという想いから、色々な経験を積み、茶師の腕に磨きをかけていったんだ。農産物であるお茶は毎年気候などによって出来が変わるから、いつも新鮮な気持ちでお茶と向き合っているよ。
お茶は静岡が誇る産業だもんね。家業に入ってから色々な経験や知識で茶師を極めていったんだね!
原料となる荒茶はどこから仕入れているの? どうやって選んでいるの?
荒茶は全国から仕入れていて、平地で育てられている茶葉や山奥で育てられている茶葉など、その土地によって日当たりや気候が違うから、味も全部違うんだ。
荒茶は加工してみないと美味しいお茶になるかはわからなくて、見栄えがあまり良くなくても仕上げでとっても美味しいお茶になることもあるんだ。良い荒茶を見つけるのは、まさにダイヤモンドの原石を見つけるようなものだよ。
美味しいお茶はまず荒茶を選ぶ茶師の目利きが重要なんだね!
お茶を加工するときのこだわりを教えて~
お茶は、長期保存や香りを立たせるために火入れ加工を行うんだ。これがとっても重要な作業で、60種類ものお茶をそのお茶に適した温度で火入れするんだけど、お茶の種類、気温や湿度によって、温度を変えるんだ。温度管理は機械でもできるけど、その時一番美味しいお茶をつくるために、自分の目と鼻の感覚で1℃ずつ試飲して最適な火入れにこだわっているよ。
茶葉のブレンド作業は、60種類以上の中からお茶の特徴に合わせて構築した、絶妙なレシピでブレンドしているよ。お茶を心から楽しんでいただくために、香り、味はもちろん、見た目も大事だから、形もしっかり整え、見た目の印象にも心配りをしているよ。
それから、保管も大事!お茶の葉は酸化で質が落ちてしまうから、真空状態にして窒素を入れ、防湿の木箱に入れて冷蔵庫で大切に保管しているよ。
1℃のこだわりや、60種類以上ある茶葉のブレンド、保管方法まで製茶ってとっても繊細なんだね!
文男さんがブレンドした前田幸太郎商店さんのお茶はどんな味がするの?
いろいろな種類の茶葉を組み合わせて、香り、甘み、苦味、渋みの調和がとれた奥深い味を生み出しているよ。1種類の茶葉で全てが完璧なものはないからね。どのお茶も清涼感のある上品な味わいのお茶を目指しているんだ。その中で、好みのお茶を選んで自分だけの特別なお茶を見つけて欲しいな。
色々なお茶を飲み比べしてみたいなー!
こだわりのお茶を美味しく飲むにはどうしたらいいの?
お茶にはうまみ成分のテアミンや、苦み渋み成分のタンニンなど色々な成分が入っているんだけど、熱いお湯でお茶を入れてしまうと、タンニンが出やすくて、苦みと渋みが多く出てきてしまうんだ。だから、沸騰させてすぐのお湯は使わずに、70℃くらいに冷ましたお湯で入れると、香り、甘味、苦みがちょうどよくなって美味しいお茶が飲めるよ。
湯冷まし2回でだいたい70℃になるから試してみてね。
美味しいお茶を飲むためにもう一つ重要なのは急須のメンテナンス!急須の中や茶こしに、茶渋が残っていないかチェックしてね。
湯冷まし2回だね!覚えたよ!
これからの暑い季節には冷茶もいいね!
1年を通して水出し煎茶はおススメだよ。温かいお茶と同じ茶葉を使えば良くて、ボトルに茶葉とお水をいれて冷蔵庫で冷やせば、甘味、うまみがしっかり出た美味しい冷茶ができるよ。温かいお茶は時間がたつと色が変わってしまうけど、冷茶は色が変わらないからいつでも美味しく飲めるんだ。冷茶はカフェインが抑えられているから、夜に飲んだり、お子様にもおススメだよ。
冷茶は簡単に入れられるんだ!暑い季節にはピッタリだね!
茶葉はどうやって保管したらいいの?
未開封の茶葉は冷蔵庫に保管するのがいいよ。封を開けるときは冷蔵庫から出したら1日置いて、常温に戻してから使ってね。一度封を開けたら、徐々に酸化してしまうから早めに飲んでね。時間が空いてしまうようなら、空気を抜いてからアイロンで封をすれば外の香りが入らないよ。
なるほど、封を開ける前と後では保管の方法を変えるといいんだね!
最後に読者の皆さんにメッセージをお願いするかも~。
お茶は嗜好品です。「美味しいお茶を選び、そのお茶を急須で入れて飲む」という時間を、ゆったり楽しんでください!
文男さんありがとうございました!
文男さんがブレンドしたお茶は前田幸太郎商店のHPから購入できるよ。
早速、美味しいお茶で冷茶をつくるかも~☆
【お店情報】
店名:やまはち(株)前田幸太郎商店
住所:〒420-0005 静岡県静岡市葵区北番町15
TEL:054-271-1950 FAX:054-273-0143
営業時間:9:00~17:00
定休日:土・日・祝日(詳細はHPでご確認ください。)
URL:http://yama8-net.com/
次回更新は、2022年9月の予定です。