ニュースリリース

建築業界注目の的、35%の省エネビル!
CASBEE静岡で最高評価Sランク

2013年04月23日

静岡ガス株式会社(取締役社長 戸野谷宏)が、3月27日に竣工した低炭素型防災拠点となる新本社ビルは、省エネ率 約35%など自然環境と融合した先進的で効率的なエネルギーの使い方が評価され、CASBEE静岡※1で最高Sランクに認定されました。
すでに約700名の見学者が見込まれるなど、国内有数の省エネビルとして建築業界の注目を集めています。

※1 建築物総合環境性能評価システム(CASBEE)は、平成15年に国土交通省、学識経験者などにより開発されました。
CASBEE静岡は、静岡県の地域特性や関連する諸制度の取り組みを考慮した静岡県版のCASBEE。Sランクは最高の評価で、静岡県では
平成19年7月に「静岡県建築物環境配慮制度」を施行。静岡市では、これまでに171棟の建築物が評価を受けており、このうちSランクは2件です。

新本社ビルは、太陽、風、地熱など自然エネルギーを最大限に利用し、天然ガスコージェネレーション(『コージェネ』)と組み合わせ、同規模の標準的な建物と比較して約35%の省エネ率を達成します。

1.新本社ビルで発電した電気を主に使用

新本社ビルで使用する電気は、コージェネや太陽光で発電した電気を活用します。さらに、コージェネの排熱や太陽熱で暖められたお湯を空調(ジェネリンク)や給湯に利用します。

2.自然の力を利用し、空調に必要なエネルギーを節約

また、自然の風を採り入れ、建物全体に流すことで、風通しのよい空間をつくります。地上に配置した採り入れ口から入った空気は、ビルの地下を通り地中熱と熱交換します。地中熱は年間を通して温度差が少なく、冬暖かく夏涼しいのが特長で、ここを通すだけで、夏は2〜3℃涼しく冬は2〜3℃暖かくなり、冷暖房の負荷を低減します。

さらに、空調のエネルギーを省力化するために、建物の3面にバルコニーを採用し、直射日光の進入を削減します。加えて、西側には静岡県産材を使った木製ルーバーを設置し、厳しい西日を適度にカットすることで、快適性と省エネ性を実現します。

3.ガラス張りの4面採光により照明エネルギーを省力化

一般的な建物の場合、階段室やエレベーターは壁になり、その面からは自然光が届きません。新本社ビルでは、東・北・西面をガラス張りにし、さらに南面の階段室やエレベーターをガラス張りにすることで、4面採光を実現しました。これに照度センサー対応のLEDランプ照明を組み合わせ、自然光の明るさに応じた照明制御を行うことで、照明エネルギーを削減します。

4.ITを活用した省エネルギー化

こうしたビル内の空調設備、照明設備、配電設備などのエネルギー使用量のモニタリングや制御はBEMS※2により行い、1次エネルギーを約35%削減するという、高レベルでの省エネルギー化を実現します。

※2 Building and Energy Management System の略で、ビル管理システムのこと。

設備概要

所在地 静岡市駿河区八幡1-5-38
述べ床面積 7,516.97m2
建物階数 地上6階
構造 鉄骨鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造 制震構造
フロア区分 1  階 ショールーム(約1,000m2)
本社エントランス、応接ブース
2  階 関係会社オフィス
3・4階 本社オフィス
5  階 会議室・役員室
竣工 平成25年3月
設計監理 株式会社 日建設計
施工 清水建設 株式会社

□電気設備
高圧1回線受電、非常用ディーゼル発電機(300kW・72時間運転)、
LEDスクエア照明(オフィス)、太陽光発電(50kW)、情報・通信設備、
非常照明、避雷設備、自動火災報知、非常放送、ガス漏れ警報

□空調設備

熱源 ソーラークーリング、マイクロコージェネレーション(25kW×3台)、ジェネリンク、GHP
空調 デシカント空調機+床吹出空調(タスク&アンビエント)
換気 ショールーム厨房排気
排煙 機械排煙
自動制御中央監視 BEMS

□衛生設備
加圧給水方式、中央給湯方式(太陽熱+コージェネレーション排熱利用+潜熱回収式給湯器)、汚水雑排水分流式、都市ガス設備、屋内消火栓、災害対応に汚水貯槽設置

□エレベーター
機械室レスエレベーター 15人乗り2台

以上